理学部を勧められましたがどういったところかよくわかりません
現在理系クラスに所属していますが、先日担任から「理学系」に興味はないかということを言われました。
理系クラスに進んだ時点で進学先は工学部や医療系学部になると漠然と考えていましたが、「理学部」という言葉を聞いて、そういった学部もあるのかということを初めて知りました。
ですが「理学部」と聞いても、工学部や医学部とどのように異なることを学習するのか、うまくイメージできません。
もし理学部に進学するという場合、具体的にどういったことを勉強して、どのような就職先があるのかを教えてもらいたいです。
科学分野の基礎理論を研究するのが理学部です
理学部は、簡単に言えば理系分野の基礎的な理論を研究するということが目的です。
工学部の場合、ジャンルはさまざまですが基本的には何らかの「ものづくり」をするための技術を学んでいくことになります。
一方で理学部では、数学や物理学、化学、生物学などの基礎理論を中心に学習をしていくという、どちらかというと概念的な学問です。
大学によっては「理工学部」のように理学部と工学部を同時に学習していくことができるところもあるので、将来の就職を意識するなら、そうしたところで選ぶのもよいのではないかと思います。
理学部についてはいろいろな意見がありますが、具体的な職業訓練よりもむしろ理論の学習がメインになるので「理系的な論理構成ができるようになる」ということが目的と言えます。
極端な話、工学部ではそれを売ってお金になる直接的な学習をしていくのに対し、理学部では学術の発展のために利益を度外視した理論を学ぶということになるのです。
わかりやすい例としては、映画やドラマなどで非常に複雑な公式を問いている天才学者が登場していたりしますが、理学部ではまさにそうした公式の解答を見つけるための学習をしていくことになります。
理学部に設置されている学科としては「数学科」「物理学科」「化学科」「生物学科」「地学科」といったものがあります。
これらはそのまま「科」をとった高校の科目がさらに高度になったものと考えてよく、受験科目よりもさらに難易度の高い学習をしていく、というふうに思ってよいでしょう。
理学部を卒業した人の進路ですが、やはり多くの人が希望するのは学者や研究者として大学に残留するという方法です。
研究者以外では、教員免許を取得して数学教師や物理教師になったりというような進路もよく選ばれます。
一般の企業の営業職や企画職として就職する理学部出身者も多く、理系ならではの理論構築ができるというところが、企業側に高く評価をされることが多いようです。